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「21グラム」(2004年) [映画]

またまた重い映画を見てしまいました・・・。
公開当時からちょっと気になっていた作品だったのですが。

「人は死んだ時21グラムだけ軽くなる」
魂の重さなのか?
という説を根底に置いているらしいのですが、別に魂の在りか云々の映画ではありません。

建築家の夫と幼い娘2人と暮らしているクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)家族。
軽犯罪を繰り返していた過去を持ってはいるけれど、敬虔なクリスチャンとなって真面目に妻と幼い兄妹の厳格な父親として暮らしているジャック(ベニシオ・デル・トロ)。
数学者のポール(ショーン・ペン)は、重い心臓病で余命1カ月と宣告され、一度は別れていた妻が還り何とか子供が欲しいと医師と相談していました。

出会うこともない3つの家族が、ジャックの起こした交通事故によって、加害者・被害者。そして心臓移植によってドナー・レシピエントという繋がりが出来てしまいます。
一度に家族を亡くしたクリスティーナの絶望。
事故とは言え殺人者となってしまったジャックの苦悩。
移植がひとまず成功して普通の生活に戻れたといっても、何か掛け違った違和感から抜けられないポール。

ポールの起こした行動によって、より重く3つの家族が絡み合って行くことになります。


「バベル」(2006年)の監督作品で、作風はよく似ているように思えました。
ジグソーパズルの欠片が一つずつ提示されていくように、時系列も登場人物もバラバラに次々と映し出されて続いていくシーンを頭の中で整理して組み立てながら観て行かなければならないので、結構大変です(笑)。

何より、誰も幸せになれなかったエンディングが、ズシリと重かったです・・・。


21グラム [DVD]

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  • 出版社/メーカー: スタイルジャム
  • メディア: DVD



『幸せの教室』 [映画]

お久しぶりのトム・ハンクス主演映画です♪
トム・ハンクスとジュリア・ロバーツの共演なんですから、もう安心のクオリティー♪
最近はどうも観終わって「えぇ~っとぉ??」と、首をかしげながら劇場を後にするタイプの作品が結構多くて、自分の理解力が欠如しているのか?という悲しい疑問まで湧いてくる始末(笑)。
・・・その点まったく問題なく楽しめて、ちょっと元気を貰える作品でした!

大学に行っていないということを問題視されて、熱心に働いていたスーパーをリストラされてしまったラリー・クラウン(T・ハンクス)。不況で新たな就職先が見つかりません。なら、スキルアップの為にと短期大学で経済学とスピーチを学ぶことにします。やる気だけは十分な中年学生が、今どきの若者に混じっての学生生活が始まります(笑)。そこで出会ったのが、夫との生活が破綻し教師としての仕事に対してもやる気を無くしかけていたメルセデス・テイノー(J・ロバーツ)。
柔軟な心でやる気満点なラリーは若い学友たちとも打ち解けて、学生生活をおくることによって彼の人生そのものが変わって行きます。
そんな彼の作り出すプラス効果によって、教師であるテイノーも少しずつ変わり始めます。


「人生いつだってやりなおせる」というのがテーマらしいのですが、まぁ映画みたいに全ていい方へ転がってくれるとは限らないとは思いますが、それでもどんな時も「やる気」は大切だなぁ~と思いました(笑)。
そう、空回りしない程度の適度の「やる気」です(笑)。
そのさじ加減を何だか教えてもらえた映画でした♪
そして、もう一つは人との出会いや繋がりは人生の中で本当に大切なことなんだな・・・と今さら改めて感じさせて貰えました♪
登場時は「あれ?やっぱりトム・ハンクスもお年を召されたなぁ~。」と感じたのも、彼が変わっていくことによって外見も変わっていくことを見せる演出だったことに後半気付きました。細かいところまで、見落とせない映画でした(笑)。
ドンっと背を押されるのではなく、ポンポンと頑張れよ♪と肩を叩かれたような気持ちを貰いました♪

「幸せの教室」http://disney-studio.jp/movies/shiawase/home.jsp

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『ダーク シャドウ』(試写会) [映画]

ティム・バートン&ジョニー・ディップ作品の上にバンパイアもの・・・公開されたらぜひ観に行こう!と思っていたのですが、ありがたいことにお友達からの試写会のお誘い♪
ルンルンで言って参りましたぁ~。

裏切られた怒りで魔女にバンパイアにされてしまったバーナバス(ジョニー・ディップ)。地中に埋められていた棺が200年後になって工事現場から偶然掘り起こされてしまいます。甦った彼は、自分の子孫の家へ向かいます。。。

現代的なバンパイアで結構簡単に1970年代の社会に馴染んで行きます(笑)。
家族(子孫)は大切にしているようです。
人間に戻りたいという願望は強く、医療行為に頼ってそれを実現しようとします。
でも、バンパイアで
人間を襲ってしまいます。
そして、元祖ドラキュラのような強い力も持っています。。。

色々な要素を持ったバンパイア。
でもどうも魔女に対しては過去と同じく劣勢なので、魔女の方が強いのかなぁ?と思いながら観ておりました(笑)。
1970年代の流行だったカーペンターズの曲や小説「Love Story(ある愛の詩)」などが登場して、ちょっと笑えました♪

でも、今まで見て来たティム・バートン監督作品の独特のあの絵本のような世界の色合いは少々薄かったようで、それを楽しみにしていた分ちょっと残念でした。
魔女とバンパイアの戦いのシーンはかつての「永遠に美しく」(1992年)を思い出してしまいました。
「呪いはとけた」・・・らしいのですが、同行の友達と
「とけたと思う?」
「いやぁ~~、とけたの?」
と、首をひねりながらの帰路となりました(笑)。・・・ちょっと不完全燃焼気味なラストでした(笑)。
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「テルマエ・ロマエ」 [映画]

とあるお方が原作コミックを手にされているのを見て、普段はコミックを読むことが苦手(字を読んで絵を見なきゃいけないということが面倒なもので・・・)で、ほとんど手にすることがない私が、ちゃんと読んでいるのが『テルマエ・ロマエ』。
そんな訳で、映画化となれば見なくてはっ!と、出掛けて参りました♪
レディースデイということもあるのでしょうけれど、なかなかの盛況ぶりで・・・かつての「寅さん」映画のように客席そろっての笑い声が上がる楽しい空気に満ちておりました♪

ストーリーは簡単明瞭!
何故かしら?何の説明も無くローマ時代の浴場設計技師である主人公ルシウスが、日本の銭湯、家風呂、バスユニットのショールーム、温泉場にタイムスリップ(笑)。その度に、日本(平たい顔族)のお風呂設備やグッズを見てカルチャーショックを受けつつもそれをヒントにローマに帰っては斬新な工夫を凝らして、成功していくというもの。
やがて、皇帝ハドリアヌスの目にも止まって・・・。

ケロリンの湯桶やシャンプーハットといった小物から、ジャグジーやウォッシュレットといった機械的なものまで多岐にわたり、初めて目にした時のルシウスの驚きと感動の様子に客席は笑いでいっぱになっていました(笑)。

ルシウス(阿部寛さん)、ハドリアヌス帝(市村正親さん)、ケイオニウス(北村一輝さん)、アントニヌス(宍戸開さん)といった濃い顔の方々が見事にローマ人を演じていらっしゃるのも見ていて楽しいところでしたし、原作者をモデルにした女性マンガ家を上戸彩さんが生真面目に演じてストーリー展開をうまく進めているように感じました。
細かいところをつつかないで、楽しんで見るといい映画です(笑)。


劇場を出る時に聞こえてきた会話
「考えてみたら阿部ちゃん、ずっと裸だったよね~。大変な仕事だよね~。」
・・・確かに、8割方裸だったような気がします(笑)。

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『タイタニック』3D [映画]

1997年の作品を3D化。
『タイタニック』好きとしては、やはり期間限定なもので早々に出掛けておかなくては!と(笑)。

あの3Dメガネをかけると、画面が暗くなって見辛いのであまり3Dというものに良い印象を持っていなかったのですが、技術の進歩?この作品に限って?と、随分と見やすくなっていたのが一番の驚きでした♪暗く感じませんでした!
最初から3Dを売りにした作品は、これ見よがしに必要以上「飛び出す」シーンが用意されていて、かえって不自然だったりそちらに注意が向いてしまうことが多々あるものですが、『タイタニック』に関しては元々が2D作品ということで、そんなところが無くとても自然な感じを受けました。
といっても、いよいよクライマックスの沈没していくタイタニックが船尾を上に垂直になってしまうシーンなどは、2Dの迫力を遙かに超える臨場感!
そして、公開当時はただの物語として観ていた「水の恐怖」というものを、昨年の震災による津波被害を見た上で改めて映画を観ると、思うところも違ってくるものでした。

ローズが17歳という設定はやっぱりちょっと・・・と思いましたが、若き日のディカプリオはやっぱりかわいかったなぁ~と改めて思いました(笑)。
タイタニックの事故から100年。
何が変わり、何が変わっていないのか?そんなことにも想いを巡らしてみるきっかけにもなりそうな3D化での再上映かもしれません。

3D公式http://www.foxmovies.jp/titanic/index.html?top
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『英国王のスピーチ』(2010年) [映画]

タイミングを逸して観れていませんでした。
やっとwowowにて視聴♪
スピーチというと何となく身近で気軽な感じを受けますが、演説となると政治的な意味合いをどうしても感じてしまい難しく敬遠してしまいます。ましてや日本人はその手の分野が根本的に苦手(笑)。例えば、アメリカのアカデミーショー授賞式での、気の効いたそれでいて温か味のある受賞者達のスピーチなんて、聞いていてもとても心地いいものですが、さてそれを日本人がするといまひとつぎこちなくわざとらしく聞こえてしまいます(笑)。
なお且つ、「王」のスピーチです。
吃音症というハンディを努力で克服させようとするお話というよりも、私は「演説」というものの力を考えさせられる作品として観てしまいました。
ドイツ国民を当時酔わせたヒトラーの演説もチラリと映画の中に写り込んでいましたが、人々の心をまとめ上げるという力を「演説」は持っているのですね~。
そう言えば・・・9・11テロの時のニューヨーク市長による演説も然り!と思い出しました。

ドイツとの戦争を前にして、イギリス国民に向けてのクライマックスの演説へと物語は進行していきます。
そして、浮かんできたのは「承久の変」の折の北条政子の鎌倉御家人を前にした演説。
『英国王のスピーチ』を見て、北条政子を思い出したのって私くらいかもしれませんね(笑)。
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『ものすごくうるさくてありえないほど近い』 [映画]

原題「Extremely Loud and Incredibly Close」
映画を観終わってもどこからこのタイトルに繋がっていくのか?いまひとつ理解に及んでいません。。。
トム・ハンクス&サンドラ・ブロックという素晴らしい配役。でも、かなり地味に演じています。

アメリカ映画が得意とする父と息子の物語ですが、やがてそれは家族の物語だったことが分かります。
9・11テロの犠牲者となってしまった父。1年が過ぎて、父のクローゼットの中にあった花瓶を割ってしまったことで偶然見つけた「鍵」。
父からの何かメッセージが託されているに違いない!と、思いこんだ少年オスカーは、かねてより父とゲーム感覚で行っていた「探索」のノウハウを生かして、ニューヨークの街に住む封筒に書かれていた「ブラック」という名の人をリストアップし訪ね回り、「鍵」の合う「鍵穴」を探そうとします。

彼を手伝ったのは、近所に住む祖母の家の間借り人の老人。
やがて、その老人に対してある疑念がオスカーに湧きます。

たくさんのブラックさんに出会うことで、いろいろな経験を重ねて行くオスカー。そして、ついに「鍵」のコトを知るブラックさんに出会うことができたのですが、そこで聞かされた「鍵」の話は、オスカーの思うところとは全く違ったものでした・・・。


理不尽な死を受け入れられずに、苦悩する家族の姿が本当に痛々しく迫って来ます。
あの日にビルの中から掛けられた父からの度重なる留守電を母に隠すオスカー。しかし、少年オスカーの心に仕舞い込むにはあまりにもそれは重すぎるものでした。
そして、母もまた孤独に重荷を背負っていたのですが、オスカーにはなかなかその想いは伝わりませんでした。
空を見上げることすら恐怖となっていたオスカーが、少しずついろいろなことを克服して進んで行く姿は、若い力を感じるものでしたけれど・・・まだまだ、前途は厳しいものなんだろうなぁ~と、ズシっと重い物を手渡されたような想いが残りました。

ものすごくうるさくてありえないほど近い  http://wwws.warnerbros.co.jp/extremelyloudandincrediblyclose/index.html
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『ラブポリス~ニート達の挽歌~』 [映画]

吉本興業主催の沖縄国際映画祭への出展作品として昨年作られた映画です。
平成ノブシコブシの吉村崇さんとダイノジの大地洋輔さん主演。
と、言うとお笑い芸人さん通のようですが、ほとんど存じ上げていなかった方々でして・・・。
とにかく、松田さんが昨年『てっぱん』(NHK)の撮了直後に撮影に臨まれた作品ということで、茨木市での公開初日に出掛けて参りました♪

ストーリーは、30歳を過ぎても仕事も続かずダラダラとニート生活をしている2人。それでも考えることは女性にモテたい!このままではその夢も叶うはずが無いので、考えたのは失恋直後の女性には付け入る隙があるはず!ということ。だが、肝心の失恋直後の女性に出会える機会は無い!
それなら、ネットを利用して「ラブポリス」と称して、男性に裏切られた女性を募り相手の男性に制裁を加えるという方法を考えました。制裁といっても、鍵穴に接着剤を注入したり駐車中の車のタイヤを外したり・・・と、強度なイタズラ程度のこと。
依頼人の女性に感謝されて、自分たちの思いも遂げられるのでは?との目論みでした(笑)。

そんな彼らのドタバタな行動と並行して進んでいたのは、チンピラの中間管理職的位置にいるサトシと付き合っているニート(ダイノジ・大地)の妹のお話。
最初は、この2つのお話がどんな形で絡み合って来るのかと不思議でした。その妹役は芦名星さん!スレンダー美人の彼女が、もしやどちらかの親族?とは思いましたが、あまりのギャップに「ない!ない!」と、頭の中で打ち消してしまったので、余計に不思議だったわけです(笑)。
ええ、この映画での一番の突っ込みどころがこの兄妹の組み合わせでした(笑)。

2つのお話がお約束の重なりを持って迎えたクライマックス!
これも、未だかつて見たことの無い戦いが繰り広げられることに(笑)。・・・ある意味無敵の攻撃方法かもしれませんでした(笑)。


短い撮影期間だったにもかかわらず、想像していた以上にお目当ての松田さんの登場シーンも多くて、なかなか楽しめる作品でした♪

ラブポリスHP http://lovepolice-movie.com/

『はやぶさ ~遙かなる帰還~』 [映画]

小惑星探査機「はやぶさ」を題材にした映画の2作目です。
同じ題材で続けて3作の映画が作られるということ自体稀有なことでしょうし、それだけ凄いテーマだと言えるのでしょうね~。

この作品では、メカニックの凄さやそれを生み出した研究者の姿を追うということよりも、2003年5月の「はやぶさ」打ち上げから始まる物語の中で、何度も何度も危機的状況に陥りながらその都度、
「あきらめない」
という一言に尽きるプロジェクトチームの知識と情熱の賜物で乗り切り、まるで探査機そのものにも命が宿っているかのように満身創痍になりながら地球を目指して帰ってくる姿が描かれています。

渡辺謙さん演じるプロジェクトマネージャー・山口教授が主人公なのですが、どんな局面でも冷静さを失わない姿は本当に驚きでした。常に控え目で、それでいて、ここ!という時には「全責任は私が取ります!」と言える度量の大きさ・・・こんな人でなければ務まらないのかもしれないと思いました。

国家プロジェクトに係る大企業の立場、小さな町工場の立場・・・そんな様子もうかがえるお話でした。
「はやぶさ」が成し遂げた偉業がどれだけの意味を持ったことなのか?
とうてい計り知ることのできない私ですが・・・ただ、感動でした(笑)。

「はやぶさ 遙かなる帰還」 http://www.hayabusa2012.jp/index.html
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『汚れなき悪戯』(1955年) [映画]

遙か昔の中学時代に、音楽の授業で「マルセリーノの歌」というのを習ったことがあります。
その時の先生のお話で『汚れなき悪戯』という古い映画の中の曲だったことは知りましたが、特にその映画についての説明もなく、気になりつつもそのまま年月が過ぎて・・・。

やっと見ることができました。
一口に言ってしまえば、12人の修道士たちに育てられたマルセリーノ少年のお話。
悪戯・・・何となく『禁じられた遊び』(1952年)と被ってイメージしていたのですが、ラストの超展開にビックリでした!
スペイン映画なのですが、役柄の子供の扱いがなんとなくイタリア映画を彷彿とさせる雰囲気でお話が進んで行きます。
修道士と言っても要するに「おじさん」。そんなおじさん達が生まれたばかりの赤ん坊を育てることの大変さ、そして悪戯盛りになったマルセリーノに手を焼く様子。
そして、マルセリーノの「汚れなき悪戯」。

奇跡として起こったこと。
マルセリーノの願いを簡単に叶えたイエス。

でもねぇ~~。
ここが天国へ行けることが何よりの幸せなことという概念を理屈でしかわからない者にとっては、こんな結末って?!と(笑)。
『フランダースの犬』に大泣きする国民性に通じるものを感じてしまいました(笑)。


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