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『沈まぬ太陽』 [映画]

山崎豊子著の原作は単行本で1999年に既読だったもので、少々時間が経ってしまい細かいところの記憶がぼんやりしてしまっています(笑)。ですから、そこらへんの比較はできませんが、「丁寧に作ろう!」という製作者側の意気込みのようなものが伝わってくる映画でした。(ただ、空港から飛び立つ飛行機だけは、少々お粗末なCGだったので思わず苦笑してしまいましたけれど・・・。)

「ノンフィクションの物語であり実在するものと関わりはありません!」という一文がついているのですが、御巣鷹山尾根ジャンボ機墜落事故が物語の中の一つの核となっていることや、いくつもの労働組合が存在して複雑な労使関係で揉め続けていた・・・なんてなるとどうしてもNをJに変えて読んでしまうのは仕方の無いことでした。
労働組合で活動をした為に、不当な懲罰人事を受けアフリカの地まで左遷されてしまったというモデルになる方がいらっしゃったということは、以前何かで目にした覚えはあります。
会社組織の中では、一つの駒に過ぎない1人の社員。そして、彼をまるでゲームのように遠隔地へ追いやり排除しようとする人達。
観ているうちに、巨大な企業の内側にあるドロドロとした部分が強調されて、どんよりとした気分になってしまいました。それが、個人の利権だけに留まらず、直接利用者の生命に関わって来ることだけに、問題は計り知れないものがあります。

話題になっている上映時間の長さは特に気になるものではありませんでした。(インターミッションなる経験はかつて『サウンド オブ ミュージック』を劇場で観た時以来でした・・・)
ただ・・・飛び立った飛行機が着陸場所が見つからず上空で旋回し続けているような・・・そんな印象を受けてしまいました(笑)。スッキリしきれないところに妙な苛立ちが残ってしまいました。

しかし、平日でこんなに席が埋まっている映画は久しぶりのこと。・・・年齢層はかなり高かったですけれどね(笑)。

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