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『王の涙』-イ・サンの決断- [映画]

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年末の封切り初日、そして今回と2度目の観賞♪
思いっきりブームに外れて、今頃になって興味の湧いた作品に限って見ている韓国ドラマなんですが、その中でもやっぱり踏み込むのにちょっと躊躇していた時代劇。最初に見てみた『ファン・ジニ』(これも、本当に今更感ですけど・・・)では、知らないことばかりでチンプンカンプン(笑)。
ちょこっと調べてみたりしながら、やっと少しばかり知識が蓄積されての観賞でした。

長い李王朝の中で何人か名君と言われる王が存在していまして、その中でもなかなかの人気で過去に何度もドラマや映画で取り上げられている第22代国王イ・サンの一日を切り取った作品です。
1777年・・・アメリカが独立戦争、日本では平賀源内・杉田玄白・田沼意次や鬼平こと長谷川平蔵たちが頑張っていた時代に、お隣の国で起こった「丁酉逆変」(ちょんゆぎゃくへん)と言われる国王暗殺未遂事件がテーマの物語。

常に暗殺者の影をうかがい、自身を鍛えていることすら家臣に隠し続けている王と彼が唯一心を開いている宦官カプスを軸に、それぞれの過去の悲しみも織り込まれながら、お話は進んで行きます。
取り上げられている「中庸」の一節をはじめとして、セリフの一つ一つに意味があり無駄なものは無く響いて来ます。

ラストの雨の中の王宮襲撃シーンの迫力は凄いです!
ですが、何より襲い来る暗殺集団に対して、全く動じず静かに一本一本の弓に怒りを込めて的確に倒していく王の姿には圧倒されます。
「動」を征する「静」の恐ろしさを感じました。気品を感じてしまうのが、凄いところです。


とにかく李王朝って・・・怖い!です。
前期と後期に分かれて撮影衣装がロビーに展示されています。

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