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『炎立つ』(於:兵庫県立芸術文化センター)

とにかく演目に飛びつきましたっ!

『炎立つ』は1993年後期から1994年前期に放送されたNHKの大河ドラマで出逢いました。
奥州藤原氏の物語。
それもちょっと一般的レベルより詳しく知っていたのは、義経が関わっての滅亡のあたりのお話。
その程度の予備知識がスタートだったのですが、もう、どっぷりとハマってしまいました。
原作はもとより、そこらへんの関連本を読み漁り、専門書の部類まで手を伸ばし・・・。
現在に至っております(笑)。

そんな私ですから、舞台化を知って演者さんがどんな方々なんてど~~でもよくて、ただ舞台でどんな風に『炎立つ』の世界が表現されるのか?それだけで飛びついた次第です。


原作は一般的に知られる奥州藤原三代の清衡の父である藤原経清を中心に安倍氏と源氏との戦い・・・前九年の戦いから経清亡き後、成長したその遺児清衡と異父弟家衡との戦いに源義家が加わった・・・後三年の戦い。そして、また時代が流れて、三代秀衡と義経と奥州藤原氏最後の当主となった泰衡の物語に及びなかなかの長編です。
さて舞台ではどこをどう切り取ってくれるのかなぁ?と楽しみにしていました。

登場人物は、カタカナで「キヨヒラ」片岡愛之助さん、「イエヒラ」三宅健さん、「ヨシイエ」益岡徹さんの三人を主軸に「アラハバキ」(神)平幹二郎さんが要所に登場。
登場人物で分かるように後三年の戦いが描かれていました。
ちょっと驚きだったのが、イエヒラの三宅健さん。
完全な悪役!原作でもドラマでも確かに悪役寄りの立ち位置ではありましたが、おぼっちゃま気質?短慮?そしてマザコン?そのあたりが、悪く作用してしまったのかも?という、どこかに彼に対する救済の余地が残されていたのを感じたのですが・・・。
この舞台では、最後は魂を悪魔に売ったような展開で、どこまでもヒール一色!メイクまで凄くなっていきました(笑)。
何と言っても圧倒的な存在感と迫力の声量だったのが、アラハバキの神である平幹二郎さん!まさに、神でした!

長い戦いの末に手にした権力を文化を培うことに生かし、そこに生まれる力で平和な国を作ろうとした清衡の高い理想はきっと東北の誇りとして今も大切にされているのだろうなぁ~と、改めて感じました。

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まださくらが存命中に木曜日なら家族に留守番(さくらのおもり)を頼めると決めた日程が、今となっては切ない観劇となってしまいました。
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